「汚部屋脱出」パート4『カミングアウト』

A子さん20代後半。ぽっちゃり型のかわいらしい方です。清潔感のある装いで、とても「片付けられない症候群」だとは想像もできませんでした。A子さんのお話をお聞きしながら、片づけられない問題点と克服までの道のりを8回シリーズでお話してまいります。


『前回のお話』

かたづけられない、捨てられない『解決への1歩』」

A子さんは初めて他人に打ち明けたことで、解決への1歩を踏み出しました。もうひとりだけの荷物ではありません。ほっとしたんですね。次のミッションの提示にもすんなりうなづかれて。もうひとり尊敬する先輩に打ち明けることに決めました。1歩前進です。勇気を振り絞りF先輩に打ち明けたところ…

はじめての方は1回目からぜひ↓

「カミングアウト」

「Fさんは私の憧れでもあり、尊敬する先輩です。就職のときも親身に相談にのってくれました。でも正直、私のこの状態を理解してくれるかどうか不安で、不安で」

それでもAさんは不安な気持ちを振り切り、思い切って打ち明けました。

「でも信じてもらえなかったんです。おおげさに言ってるんだと思ったみたい。説明しても全然取り合ってもらえなくて」

結局この日Aさんは、途中で話すのをやめてしまったようです。そう、こんなこともおっしゃっていましたっけ。

「信じてもらえなかった事でちょっとほっとしたような気持ちもあって。それにあんなに勇気を振りしぼり打ち明けたのに…拍子抜けしてしまった感じもあります」

人は予想できない状況を想像する力に欠けているんですよね。それだけAさんは周囲から「しっかり者」「きれい好き」と見られているようです。

打ち明けることに意味がある

思い切って打ち明けても、相手は理解してくれない。そんな相手の予想外の対応にとまどう事って意外と多いかも知れません。打ち明けた本人は胃がキリキリと痛むほど思い悩み、勇気を振りしぼり打ち明ける。ところが打ち明けた相手はまるでジョークのようにしか感じてくれない。

でも大丈夫です。

ここでAさんに必要なのは今まで誰にも言えず1人で抱えていた重たい秘密を打ち明けた。このカミングアウトをしたという行動に意味があるのです。

誰かに相談をして。相手に「そうだよね」「それは大変だよね」と理解を示し、心配してくれるとそれはそれはほっとしますよね。でも忘れてはいけないことがあります。大事なのは相手の反応ではなく、相談したことによって自分の苦しい思いを外へと手放したことです。

それはこれまで内側にしか向かわなかった辛い思いのエネルギーがようやく外へと放出され始めたことを意味しています。パンパンに腫れ上がった傷口から、ようやく膿が出始めたんですもの。

実はここからFさんを上手に巻き込み強い味方になってもらうんです。どうやって巻き込んだのでしょうか?どんな気持ちでどんな行動を起こしたのかしら。